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10日間のJapan Trekも、半分が過ぎようとしている。
5日目の今日は京都を離れ、新幹線で小田原経由、箱根へと移る。

新幹線に対して、未だに「特殊な」思い入れがあることは否定できない。
自分が大学を出て最初に就職したのが、新幹線を運行する某鉄道会社であるし、「いい加減なアンチャン」からちょっと「オトナ」にしてくれたのも、新幹線に関わる現場(駅員、車掌、運転士)の経験だからである。4年弱の在職中は、不平不満も少なからずあったが、その鉄道運行の技術とノウハウは、世界に誇るべきものがあると思っている。「超」いい加減な米国の鉄道産業をみれば、その思いは一層強まる。できれば最新鋭のN700系車両に乗ってみて欲しいとも思ったが、小田原下車の必要上、「ひかり」の利用となり、それはかなわず。
行楽シーズンの京都駅は、現場社員泣かせの駅である。ホームは旅なれない乗客でごった返し、そこを走り回る子供、写真を撮ろうと身を乗り出す人などで、危険この上ない。運転士の見習いをしていた頃は、警笛をしっかり鳴らさないと「お師匠さん」に怒られたものだし、駅員が乗客に怒鳴り散らすのもわからないではない。そんなところに200名超の「ガイジン」が現れるのだから、たまったものではないだろう。新幹線の停車時間は1分半。最近の「ひかり」は停車駅も多く運行に余裕がないので、もたもたしていると乗り過ごしかねない。が、事前に散々注意を呼びかけていたこともあり、幸い皆大慌てで乗り込んでくれた。やればできるものである。
乗車後は、ちょっとした興奮状態。特に2両は貸切状態で、とても日本とは思えない光景である。自分の経歴を知っている連中もいるので、「今時速何マイルだ?」とか、「いつ最高速度になるんだ?」とかと尋ねてくる。椅子の回転のさせ方を教えてやると、子供のように遊んでいた。酒も入り、大騒ぎである。まあ、他に乗客のいない車両では、器物破損のない範囲で、何をやってもらっても困りはしない。
小田原駅も、酔った勢いで一気に下車。下車後にトイレに駆け込んだ人数が、車内での酒の消費量を物語っていた。

小田原からバスで20分、箱根湯本のはずれにある温泉ホテルに到着。
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外観は多少さびれていたが、客室、大宴会場、大浴場などの内装はきれいに整備・改修されていて、なかなかのもの。特に宴会と風呂には、多くの参加者が大満足することになる。

まずは宴会。
どうやって盛り上げようか、とオーガナイザー間で事前に打ち合わせをしたりしていたが、蓋をあけてみるとまったくの杞憂。大宴会場(畳敷き、舞台付き)に200名強が浴衣で集合、文字通り「飲めや歌え」の大騒ぎが繰り広げられた。
特にここで会場を、というか空気を支配したのがラテン系。マイノリティーとは思えない存在感で、カラオケのマイクから聞こえてくる声も、いつの間にか英語からスペイン語が支配的になっていた。
これは今回の旅行に限らず、入学以来(彼らにとってみれば生まれて以来)一貫していることだが、ラテン系は本当に良く飲み、よく騒ぎ、よく笑う。特にラテンアメリカ出身の学生は、貧富の差の激しい母国の中ではかなりの富裕層の出だと思われるが、気取ることなく徹底的にバカ騒ぎする。しかも、周りを巻き込むのが上手いのか、一緒にいてまったく不快でなく、こちらまで楽しくなってくる。
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そして風呂。
ハダカの付き合い、という言葉は国を越えるらしい。
あまり話したことのなかった連中とも、風呂で会うと、すっと会話に入っていける。
音が反響して、私の苦手な英語のリスニングには決して有利な環境ではないのだが、不思議なものだ。相手がだらっとしていて、いつものマシンガントークでなくなっているからかもしれない。
話の内容も、学校のことや旅行のことに限らず、将来のビジョンとか、どこかの国でのビジネスチャンスとか、果ては戦争のこととか、多様かつ「本格的」になりやすい。
大した効果である。
一緒に寝湯を楽しんでいた米国人の友人もそう感じたらしく、「これは今俺たちの文化にはない風習だけど、何年かかけて定着させたら、米国人ももっと人の話を聞くようになるかもな。特にハーバードあたりには要るんじゃないか」と笑っていた。

明日からはいよいよ東京に入る。


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Japan Trek 4日目は、トヨタ訪問である。
さすがトヨタ、自由参加ながら、全体の9割近い180名が参加登録していた。
企画を担当した者として、嬉しい限りである。

全体の旅程構成上、京都からの日帰りバス移動となった。
新幹線での移動に比べてかなりのコスト削減になったが、反面時間が読めないので、出発時間は早めに設定してあった。
が、案の定、時間になっても来ない人間が続出。
出発予定時刻を15分過ぎたところで、まだ1名来ていなかったが、見切り発車することにした。10日間の旅行の4日目、多少可愛そうでもあるが、「見せしめ」も必要だと感じたからだ。バスが動き出して10分ほどしたところで、その遅れた一人のベネズエラ人から、携帯電話に連絡があった。曰く、集合時間を間違えた、完全に自分のミスなのでバスが出てしまったことには何の異論もない、ただどうしてもトヨタは見たい、どうすればよいか、と。心意気や良し、と思い、新幹線で豊田市まで来い、道中分からなくなったら電話すればガイドしてやる、と伝えた。鉄道で京都から豊田市に至るには、新幹線で名古屋駅まで出たのち、複雑怪奇な名鉄に乗り換えなければならない。果たしてどこまでやれるか、と思っていたが、何のことはない、トヨタ堤工場の正門にバスが着いたとき、彼はすでにそこにいた。大したものである。「見せしめ」どころか、一躍「ヒーロー」である。

見学は、5台に分かれたバスごとにトヨタの案内の方が先導してくださり、時間差を持ちながら進められた。ボデーの溶接ラインと、最終組み立てラインの2箇所を見せていただく。さすがトヨタ、工場見学の対応も極めてスムーズである。人が交錯したり、待ちが発生したりすることがほとんどない。学生の反応はというと、大半の人間が、高度に自動化された溶接ラインのロボットの動きに目を奪われていた。一方で組み立てラインの地味な動きや、序列生産のための部品の配置、カンバンやアンドンの役割には、一部の人間しか関心を示していなかったように思われた。受け取り方が表層的で、多少残念な気もする。

工場見学のあとは元町の本社に建設されたトヨタ会館で数々の展示品を拝見し、幹部との懇親会へと進む。
懇親会、具体的にはQ&Aセッションなのだが、トヨタ側からは生産技術担当の井川専務取締役が出席してくださった。訥々と話されるその姿は、まさにトヨタ、という印象を受けた。質問にも丁寧に答えてくださったのだが、ここで問題になったのが所謂"lost in transration"である。井川専務は英語がお得意でないのか、通訳を介しての質疑対応となった。この通訳が井川専務の言葉を表面的に一語一句なぞるばかりで、意味を捉えて正確に伝えようとしないため、行間というか、井川氏の伝えたかったポイントが十分に明確化されず、答えが答えになっていなかった。せっかくお時間をいただいたのに、もったいない限りである。

ともあれ、トヨタの皆様のご尽力により、有意義な訪問をスムーズに実現することができた。
心から、感謝申し上げたい。
ありがとうございました。
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スローン生数名を率いて、京都の町を歩く。

日本到着~二日目は、大阪の実家で家族と過ごすために一旦「隊」を離れさせてもらったので、全体にとって3日目となる今日が、自分にとっての実質的な始動である。
地の利を活かして京都を案内してやろうと、事前予約なしの京都観光ツアー要員として、参加者を待つ。
過半数の参加者がこの日は広島に出かけており、京都にとどまった参加者も多くは自由に散策すべく出かけていったので、集まったのは8名。まあ移動や昼食のオペレーションを考えると、手頃な人数ではある。
見てもらいたい所は山のようにあるのだが、欲張っても疲れてしまうので、金閣、竜安寺石庭とまわり、昼食は三条の三嶋亭ですき焼きを食べ、午後は伏見の日本酒工場(酒蔵)を見学する、というコースを辿った。
昨日から、我々の到着を待っていたかのように、京都は異常な暖かさに恵まれている。歩いていても気持ちが良い。途中、参加者から様々な質問を受ける。食事のこと(日本人が一番好きな日本食は何か、熱燗の酒は安物だと聞いたが本当か、など)、街並みのこと(なぜゴミが落ちていないのか、なぜ車は左を走るのか、など)、舞妓さんのこと(どういう人がどういう選考を経て舞妓になるのか、売春婦ではないのか、など)、など、挙げればきりがない。中には「そういわれてみれば・・・」というようなものもあり、ちょっと考えさせられたり、古い記憶を遡ったりもする。
古い記憶といえば、この町は私が大学時代の4年間を過ごしたところである。観光名所には正直あまり(というかほとんど)感動を覚えなかったが、そこに至るまでのちょっとした町の風景のあちこちに思い出がある。大学時代というともう10年ほど前のことだが、時間の流れの遅い京都では、それほど風景も変わっていない。何度か行った定食屋、人ごみの濃淡、バス停のカンバン、皆一緒である。そこに、再び学生として、自分が歩いている。但し一緒に歩いているのは日本人ではなく、話しているのは英語である。その半径1mほどの空間だけは、Cambridgeを移植したかのようである。つまり、京都の町の中で、決して交わることのなさそうな私の二つの「学生時代」が交錯している。これは極めて複雑な感覚であった。
三嶋亭ですき焼きを突きながら、どちらの学生時代が良かったか、と考えてみる。10年ほど前の学生時代の方が、間違いなく自由であったし、気楽でもあった。それは大学が課す学業的負荷の軽さもあるが、社会的責任や将来に対する現実感の軽さにもよる。今は、毎日のように将来のことを意識するし、学業的負荷も30代のカラダには十分こたえるだけ重い。しかしながら、10年前は考えもしなかった、200人以上の「ガイジン」を率いての日本旅行を実行している。このエネルギーがあれば、京都での学生時代はもっともっと有意義だったのではないか、と多少もったいない思いにも駆られる。一方で、あのモラトリアムがあったから、今の自分があるのだという気分も、単なる言い訳ではないように思う。
まあ、後ろを振り返っても仕方がないので、あと1年ちょっとの「今の」学生生活を充実させることに気持ちを向けよう、そしてまず目の前の旅行を「成功」させよう、そんなことを考えた。
前向き前向き。



日本への空路は続く。
1時間ほど前に日付変更線を越えた。いつもここまでくると、あと少しという気がする。
浅い眠りの中で、リーダーとしての決断力について、考えていた。なぜそれについて考えていたのかは分からない。恐らく、眠りにつく前に食事をしながら見ていた映画(米国のイラク、アフガニスタン派兵およびそこでの戦略の是非を題材にした映画)の影響もあるだろう。飛行機に乗るとなかなか眠れない性質であり、一方で一人でモノを考える時間は有り余るくらいあるため、しばしばこうした抽象的な、大して役にも立たないことを考える。
そして何となく見えてきたのは、以下のような構成要素である。

  • 正しい初期判断を導き出す分析力(目的を達せられる可能性の高い行動を特定する力)
  • 分析が示唆する行動を断行する能力(複数の選択肢を合理的に評価、選択する力)
  • シナリオ想定能力(客観的に「望まれざる結末」「中途で起こりうる混乱」を予知し、準備できる能力)
  • 「不測の事態」における軌道修正能力
  • 失敗の許容力・反省力

ここで論じている決断力とは、一過性の、瞬間的な白黒の判断ではなく、ある目的を達成する上での一連のプロセスを通じた判断力である(ぱっと決めて、後は野となれ山となれ、というのは、実行責任を伴うリーダーの力を測る基準にはならないと思っている)。
これらの各要素について、「正しさ」と「スピード」という変数が加わる。どちらに重きが置かれるかは、まさに状況によるだろう。緊急対応など、時間の経過による判断の価値そのもののディスカウントが大きすぎる場合もあるし、落ち着いて拙速を避けることが判断の価値を高める場合もある。
今回の日本旅行にあてはめるならば、目的(この定義そのものが難しいのだが)を最大多数の日本への理解の向上と満足、無事の帰国、というあたりに置いたときに、それが達せられる可能性の高い行事を特定し、それらから一連の旅程を選択し、いくつかのリスクを想定し、対処を考える、というところ(上記の3つ目)までは、米国出発前に議論してきたところである。後は、4つ目と5つ目の要素と、そしてその中で生じるこれら5つのステップの小規模なサイクルが、全体としての決断力の優劣を決めるだろう。平たく言えば、多くの時間を費やしていろいろ検討してきたものの、現場に入ってからは多かれ少なかれ変更が迫られるので、そんなものだと思ってフレキシブルにやろう、ということである。
現実に、経由地のサンフランシスコでは、米系航空会社お得意のオーバーブッキングで、参加者のうち3名(オーガナイザー1名を含む)が関空までの予定便に搭乗できなかった。彼らは期せずして、サンフランシスコで一夜を過ごさなければならないし、明日の大相撲大阪場所は見逃さざるを得ないだろう。こういうときに、最初の予定と比べての損失を嘆くよりも、その場で与えられた情況を以下に楽しめるようにもっていけるかが、我々に求められた機転なのだろうと思う。自分は生来、決めたことに拘る方なので、これは意識的に戒めたいところである。

飛行機の後方、スローン生が多いエリアでは、何人かが立ち上がって仲間の座席に近寄っては、何やら盛り上がっている。周りの乗客に迷惑になる可能性を除けば、いい雰囲気である。誰も、この企画のリーダーシップ云々について気にしているものがいるようには思えない。上記のような議論も、まあ頭の体操程度の意味しかないとかもしれない。それならそれで、別にいい。皆で楽しくやりましょう。

関空まで、あと3時間を切った。



スローン学生による日本旅行が始まった。
朝3時半、まだ家族が寝ている時間に自宅を発ち、空港で他の学生と合流して、サンフランシスコ経由で大阪・関西空港に向かう。妻と娘二人を残して行くことの心苦しさと、日本に「行って、帰る」ということの概念的な不自然さは解消されないままとなったが、見送ってくれた妻を見るに、家族のところから出発して家族のもとに帰る、と捉えれば、後者の不自然さは大した問題ではないと片付けることができた。

既述したように、今回の旅行は参加学生180名、配偶者45名という、スローン始まって以来の規模となった。うち、124名は米国人(正確には米国市民権を持つもの)であり、圧倒的多数である。彼らに次いで多いのは、スペイン人(8名)、メキシコ人(7名)などのラテン系の連中で、ラテンアメリカにスペインとイタリアを加えると合計33名だが、それでも米国人の1/4にしか過ぎない。
自分の中での今回の最大のテーマは、彼らがなぜ日本に行こうと思うのか、そして日本で彼らが何を感じるのかを探ることであるが、この参加者構成を考えると、「彼ら」を少なくとも米国人、ラテン系、その他、くらいには分けて捉えた方が良さそうである。
日本への道すがら、山本七平氏の「日本人とアメリカ人」を読み返した。文字通り、日本人と米国人の思考様式、行動様式の違いについて、分析的な示唆を与えてくれる書である。その中で語られているいくつかのキーワードの中で、以下のような対比は今回の旅行により分かりやすい視座を供しているように感じた。

  • 米国人は「空間的思考」、日本人は「歴史的思考」
    つまり、米国人にとっては、米国という空間にあるものは何でも米国のものである。自由の女神も、チャイナタウンも、イスラムのモスクも、寿司屋も、米国の領内にあるものすべてが「米国」を形成している。高々200年強の歴史しかない人口国家においては、それ以外に国を規定する術もないのかもしれない。一方で、日本人にとってはそうはいかない。例え東京の真ん中であっても、「これが日本だ」と言われると違和感を覚えるものは無数にある。つまり、過去からの日本の文化的・民俗的特徴に照らし合わせて、それと一貫しているものを日本のものと捉える。従い、米国の例とは逆に、海外にある「日本的」なもの、例えばパリの日本庭園は、日本のものと捉えられる。こうした視点を踏まえると、今回の旅行における米国人参加者は、日本で見るものを、何が日本的で何がそうでないかという区別なく、すべて「日本」として捉えるのではないか、と予想される。まあそれはそれで強ち間違いではないのだろうが、10日後の彼らの日本像がどうなっているのか、予想がつかない。
  • 米国人は「フェアではない」と怒る、日本人は「生意気だ」と怒る
    例えば授業で、あまりにも頻繁に、かつ長々と発言をする生徒がいたとする。これに他の学生が批判する際、日本人的には「生意気なヤツだ」という表現が多いように思われるが、米国人的には「他の学生の発言・学習の機会を阻害しており、フェアではない」という批判になる。これを今回の旅行に当てはめると、例えば飛行機の出発予定時刻の2時間前を集合時間として設定した際に、それより遅れて現れて、ちゃっかり飛行機に乗れた人間がいたりすると、「自分ももう少し家でゆっくりしてから来たかったのに、これではフェアではない」という文句がでることが予想される。今回の旅行では日本入りしてからも参加者に様々なオプションを与えているし、事前予約してもらっているツアーやディナーも、多かれ少なかれキャンセルや追加参加の希望がでるだろう。そうしたリクエストにも、フェアに対応している限り、大きな不満はでないということか。

こんなことを考えながら、スローン学生の列島大移動を観察してみたい。



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HN:
Shintaro
性別:
男性
職業:
経営コンサルタント
趣味:
旅行、ジャズ鑑賞
自己紹介:
世の中を素直に見ることが苦手な関西人。
MITスローン校でのMBA、プライベート・エクイティでのインターン、アパレル会社SloanGearの経営、そして米国での生活から、何を感じ、何を学ぶのかー。

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