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「 Communication & Culture Workshop ...米国流高等教育への通過儀礼 」
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7日からは、Communication & Culture Workshopという補講が行われる。米国で就学経験も就業経験もない外国人(約370のスローン生のうち約70名)を対象(履修は義務)にした約一週間のセッションで、ケースディスカッションやチームプロジェクトといった米国経営大学院で主流となっている教育スタイルを生徒に体験させ、慣れさせることが目的となっている。いかに授業中に手をあげて発言することが大切かが強調され、そのための準備や教室内の「ポジショニング」が解説され、またさまざまなバックグラウンドのチームメートとうまく協業するためのポイントが説明される。

つまるところ、米国流高等教育に慣れていないと想定される連中が落第するリスクを軽減し、その他の学生のお荷物にならないようにし、遂にはMBAコース全体の質・満足度の向上につなげるための、親心、あるいは「当局」側のお節介である。

個人的には、確かに米国就学経験・就業経験ともにないのもの、恥ずかしながら米国のコンサルティングファームで5年ほどを過ごし、その間に海外研修、海外オフィスとの横断プロジェクト、果ては外国人若手社員への研修の講師などを経験してきたため、まあ授業で強調されたことのほとんどは目新しく感じなかったし、彼らの自負する「米国流高等教育」にもそれほど不安は感じていなかった(純粋に英語が聞き取れないという不安は常にあります)。しかしながら、授業中の発言とそのための挙手を絶対的な正義とする教条的な姿勢には、それを強調されるほどに、改めて違和感を覚えた。果たしてそんなに大事なのか。

要約すると、授業中の発言とそのための挙手は、以下を目的として強く奨励されている。
①クラスへの貢献(ユニークな視点の提供、議論の深化)
②自らの理解・参加意欲の主張(=成績のためのポイントゲット)

が、少なくともこのWorkshopの中では、いずれにもさほどの説得力を感じなかった。

①については、当然ながら個々の発言(まあ全部と言わないまでも、その多く)がユニーク(=クラスの半分以上の人が考えつかない・言えないようなこと)であり、またそれを踏まえて教授が全体の議論を発展させることができるのが前提である。ただ、まあ練習的な意味合いが強かったのかもしれないが、求められる発言の8割程度は、事前に通読してきたテキストについて、
「主人公は○月○日に何をしたかな?」
「主人公と、ここで登場するA氏との関係は?」
というようなもので、一問一答に近く、「ユニーク」の余地は僅少である。また、議論を深化させるための教授のファシリテーション力もあまり感嘆するようなものではない。たまにある学生の意見に対して他の学生から「自分はそれとは意見が違う。というのも…」のような発言があっても、それをうまく活かして議論の対立軸を整理しディベイトに持ち込むとか、ブレインストーミングで得られたランダムな意見にフレームワークをあてて次のレベルの示唆に昇華させるとか、そういうのがみられない。

②についても、スローン校は優秀学生のDistinctionとかがなく、一方で落第のリスクもそもそも非常に低い(らしい)ので、学生にとって成績至上主義的にポイントゲットにいく動機付けがイマイチ大きくない。

発言・挙手の意義として唯一あるかもしれないと感じたのは、発言しようとすることで当事者意識が高められ、教授や他の学生の意見をより真剣に聞いたり(少なくとも眠気は減る)、事前にテキストを真面目に読んだりしようとする作用であるが、英語力に難のある身としては、授業中の自分の発言のための思考と、教授の説明をノートに落とすのとは、まだまだ両立しない場面がある。

今後、本格的に学期が始まってから、上記のような認識が良い方向に反証されることを期待したい。



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経営コンサルタント
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旅行、ジャズ鑑賞
自己紹介:
世の中を素直に見ることが苦手な関西人。
MITスローン校でのMBA、プライベート・エクイティでのインターン、アパレル会社SloanGearの経営、そして米国での生活から、何を感じ、何を学ぶのかー。

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