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「 Family 」
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このところ、長女と二人きりで暮らしている。

急な身内の不幸があり、妻は次女を連れて、卒業式に先立つ6月3日に帰国した。ちょうど入れ替わりに、私の母が卒業式に出るために渡米してくれたため、暫くは母を交えた3人暮らしであったが、その母も一昨日に帰国。それ以来、我々が帰国するまでの1週間は、長女と二人きりの生活となっている。

週末の帰国に向け、家財道具の売却や各種の手続きなどまだまだやるべきことが多かったり、夜は夜で会食が入っていたりと、なかなか彼女のペースで相手をしてやることができないが、長女は頑張ってついてきてくれている。母と離れてから既に1週間、きっと寂しいに違いないが、母のことは決して口にしようとしない。既にダイニングテーブルも売り払ってしまったので、子供用の小さなテーブルを囲んで二人で食事をしているが、そうした不自由にも不満を言わないので、逆にこちらが申し訳なく感じてしまう。

思えば米国に来るまでの東京での生活では、娘と過ごす時間は乏しく、少々大げさな言い方だが、人間関係も希薄だった。何しろ、平日は基本的に朝食の時間しか顔を合わさないのだから、娘がそんな父親に距離を感じ、母親べったりになっても仕方ないだろう。それが、ちょうど彼女に物心がついてくる頃に米国にきて、家族で過ごす時間が格段に増えたことで、貴重な人間関係の基礎が作られたように思う。身内の不幸は本当に残念なことであるが、こうした時間を与えられたことは、帰国してからもこの子を大切にしていくように、という親族からのメッセージなのかもしれない。
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5月の最終金曜日の今日は、長女が当地のPreschoolに通う最後の日である。

昨年の9月に通い始めて以来9ヶ月、というと短いような気もするが、本人にとっては初めての集団生活、しかも日本人は一人もいない完全英語の環境で、大変だったことだろう。文字通り全く英語がわからないところからスタートして、外国人だからと言って特に英語を教えてもらうわけでもないのに、9ヶ月ですっかり友達や先生と英語のコミュニケーションが取れるようになったあたり、子供の可能性というのは凄いなあ、と感心させられる。

ところで最終日といっても、学校は何か特別なことをやってくれるわけではない。日本人的な感覚からいうと、お別れ会をやってくれたり、せめて皆の前で先生から一言アナウンスがあったりしても良さそうなものだが、米国(少なくともCambridge)ではそういったものは一切ない(勿論、先生と児童との雑談の中で「○○ちゃんは金曜日でサヨナラするのよ」みたいな話はあるが)。そのかわり、保護者がPreschoolに来て、お別れ会的なものを自ら演出しなければならない。先達の経験などを参考に、我々も予め先生や子供たちへのメッセージカードを用意し、今日はドーナツを買って、ランチタイムの後にPreschoolを訪れた。

我々との手短な「打ち合わせ」の後、園長先生(と今更漢字で書くと違和感があるが)が皆にちょっとしたセレモニーがあることを告げる。
長女がドーナツの入った箱を持って子供たちの間をまわり、ドーナツを配る。子供たちは長女が去ることよりも、ドーナツに必死。
ドーナツを配り終えると、用意したメッセージカードを長女から一枚ずつ4人の先生に渡す。もっともその頃には走り回る子供を取り押さえようと、先生たちはバタバタ。
そして全員で記念写真を撮って、はい、おしまい。
eastcambridge.jpg
先生や子供はお昼寝の準備にぱっと散ってしまい、長女自身も「早く帰ろ」とさばさばした様子。
あっさりしているというか、あっけないというか。
それでも、こちらは親なので、ドーナツを配ったりカードを渡したりする娘の姿を見ていると、涙腺が緩みそうになる。

将来この経験が、家族にとって先々どういう影響を及ぼすのか、はっきりとは分からないが、少なくとも長女にとって意味のある財産になることを願ってやまない。




大雪から始まった3月第一週だったが、週も後半にいくに従って、気温も上がり(といってもプラス一桁だが)、大分と過ごしやすくなってきた。時間帯も今日から夏時間(といっても気温一桁だが)に変わり、空は夕方6時頃まで明るい。寮の児童公園を永らく覆っていた雪もなくなり、やっと子供も外で遊べるようになった。真っ白な雪に覆われた公園も絵にはなるが、やはり子供の笑い声が響く公園の方が良い。
長女は三輪車がちょっとしたブームのようである。唯一彼女のサイズに合う赤い三輪車に乗って、一周100m弱の公園の周りをくるくると回っている。自転車で快走する年上の子供に英語で「どけ!」と言われたりすることもあるが、以前のようには怯まなくなった。
また先月の後半から急に歩けるようになった次女も、得意げに公園を歩いている。
何気ない家族の時間だが、かけがえのない大切な時間のようにも思えた。
後で写真を見ながら、あのときはこうだったねぇ、みたいな話をするんだろうなあ。
IMG_2547.jpg IMG_2549.jpg


 今日は妻との5回目の結婚記念日。

交際を始めたのと同じ日(もちろん同じ年ではない。3年後)に入籍したので、交際を始めてちょうど8年になる。8年…、人生の1/4である。その間にお互い、仕事が変わったり、住む場所が変わったり、立場が変わったり、海外に出たり、子供が生まれたり、また生まれたり、環境も自分たちも本当に目まぐるしく変化してきたなあと、改めて思う。いや、どちらかというと穏やかに平和な人生を歩んでいた妻を、めまぐるしい変化に巻き込んでしまった印象が強い。どうしても拙速に事を進めようとしたり、とにかく色んなことに手を出そうとしたり、短気になったりしがちな私の性格は、本来的には妻の好みではないように思う。それをよくブレーキを踏みながら、ついてきてくれたものだと思う。お蔭で、8年前はもちろん、5年前に比べても、多少はバランスの取れた人間になってきたように思う(いや、飽くまで比較論の話であって、バランスが良いといっているわけではない)。

昨年の記念日は、ベビーシッターを雇ってディナーに出かけたが、それもやはり心からエンジョイできないので、今年は自宅で普通に妻が作ってくれた夕食を家族で食べた。いつもと違うところといえば、近所で花を買ってきたくらいである。妻が希望したことなので、これでいいのかもしれないが、何となく申し訳ないような気もする。来年は、どこかにディナーに行こう。

奥様、これからもよろしくお願いします。



長女が通っているPreschool(保育園)で、Family Pot-Luck(保護者提供の持ち寄りパーティー)が開催された。夕方4時半頃に各保護者が食事を持ち寄って子供と一緒に皆で食べる、というイベントである。Pot-Luckというのは米国ではよくやるパーティーの形式であるが、先日のお誕生日会の準備でも頭を悩ませたように、文化や慣習・宗教の違いがあるので、万人ウケする持ち寄りメニューというのは非常に難しい。またそれぞれが勝手に持ってくるので、料理がかぶったり、デザートばかりになったり、バランスが悪くなることも多い。そのあたりを気にしない大らかな(いい加減な)国民でないと成立しないシステムなのかもしれない。ただこのPreschoolはそのあたり結構しっかりしているので、持ち寄りの内容は事前のサインアップシートがあって保護者がお互いに確認できるようになっている。我々は、これまた先日のお誕生日会で出して好評だった稲荷寿司とスモークサーモンの手鞠寿司を持っていったが、今回もなかなか好評であった。その他のメニューは、韓国人ファミリー持参の肉まんと餃子、ラテン系のファミリー持参のペンネ、米国人?ファミリー持参のマカロニチーズ(=超定番お子様メニュー)、フランス人家族持参のサラダなどがあり、デザート、飲み物もあって、なかなかのモノだった。我が娘は他の子供たちが跳んだり走ったりするなか、ひたすら食べていた。
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パーティー、といっても進行はいい加減で、頃合を見計らって保育士の先生たちがホールに食べ物と飲み物をならべ、それを来た人から皿に取って気の向くままに食べ、勝手に帰ってゆく。他の保護者や保育士と話す人もいれば、ほとんど会話もなく去っていく人もいる。もちろん、持ち寄りに参加しない人もいる。ただお互いに不必要に干渉したり批判したりすることもないので、これはこれで気楽である。私自身は、普段あまり話す機会のない他の保護者や保育士と多少触れ合うことができて、よかったと思う。一緒に連れて行った次女も、「お姉ちゃん」たちに遊んでもらって、大はしゃぎだった。
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しかし何より行って良かったと思ったのは、Preschoolで過ごす娘の普段の姿を垣間見ることができたこと。なにせ、朝送っていくときには、今でも毎日別れ際に泣いてしまうので、保護者懇談で先生から「泣くのは最初の2-3分だけで、その後はずっと良い子ですよ」と言われていても、この子は本当にちゃんと適応できているのだろうか、と多かれ少なかれ不安に思っていた。この日も、訪れた我々の姿を見つけたら、真っ先に走り寄ってくるだろう、と想像していた。ところが、いざ行ってみると、親の心配をよそに、娘はすっかり馴染んでいた。パーティーの開始が遅れ、我々は結果的にかなり早く着いてしまったのだが、そのとき子供たちは集まって、絵本を読み聞かせてもらっていた。我が娘はその輪の中心にいて、我々の姿を見つけても笑顔で手を振るばかりで、一向にこちらに来ようとしない。他の子供の方が、親に走り寄ったりはしゃいだりしている中で、である。しかも普段から仲の良い友達とじゃれあったり、何やらヒソヒソ話をしたり(当然英語)、手を繋いで走り回ったりしているではないか。
IMG_1736.jpg IMG_1745.jpg
娘よ、あなたちゃんと自分の居場所を見つけてるのね、と感動してしまった(⇒子供のこととなるとすぐ感動する親ばか)。
まあ同時に、「じゃあ朝泣くなよ!」とも思うわけだが・・・。



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PROFILE
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Shintaro
性別:
男性
職業:
経営コンサルタント
趣味:
旅行、ジャズ鑑賞
自己紹介:
世の中を素直に見ることが苦手な関西人。
MITスローン校でのMBA、プライベート・エクイティでのインターン、アパレル会社SloanGearの経営、そして米国での生活から、何を感じ、何を学ぶのかー。

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