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「 Professional Management …会社再建のためのトップの姿 」
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お世話になっているPEファームの東京オフィスをより良く知るように、という計らいで、昨日からパートナー(MD、プリンシパル)クラスとの一対一のランチが、シリーズで設定されている。
今回のインターンを実現させるにあたって骨を折ってくださった某プリンシパルのアイデアのようで、私もそのご厚意をありがたく受けている。

第一回となった昨日は、あるMDとのランチであった。オフィスレベルでもファームレベルでも、肩書きとして明示的に一人のリーダーを押し立てないのがこのファームのやり方だが、事実上彼が東京事務所のリーダーである。目の回りそうに忙しい毎日の中で、1時間を私に割いてくれたことに感謝を禁じえない。

そして今日は、東京としての最初の投資案件で、会長として派遣され改革をリードしたYさんとの食事であった。
同ファンドが投資後、我々がコンサルタントとして再建の青写真を書き、プロジェクトの終盤にYさんが会長として着任されて、その後の実行を指揮してくださった。日米のメーカー数社で実績を重ね、直前まで米系メーカーの日本法人の社長を務められていたYさんは、閉鎖的な業界で古い体質を残してきた同投資先日本メーカーにとっては、衝撃的な存在であった。

報告は、事実を論理的に積み上げたものでなければ突き返す。
自分で論理を整理し、筋が合わなければとことん追及する。
目標は世の中とのベンチマークで設定され、「対前年○%」といった社内の論理では通用しない。
目標設定だけでなく、方法もときに極めて具体的に指示する。
現場に予告なく現れては、担当者レベルと直接会話する。
聖域を許さない。
英語でも何不自由なく議論する。

などなど、コンサルタントであった我々からすると至極当たり前のことだが、投資先メーカーの方々には宇宙人のようにみえたらしい。再建プロジェクトにおいては、中心的なメンバーであった人々には我々の考え方を十分理解していただいていたが、その後のその全社的な拡大、完遂は、Yさんの力なくしては望めなかったかもしれない。
そんなYさんが、外部からトップとして会社に入り、その会社を変革する上でのポイントを語ってくださった。
  • まずは現場を虚心坦懐にみること。何が大事か、どう動くかは、現場をみてから考える。但し、焦らずじっくり現場をみてから決断するためには、打ち手の引き出しが豊富でなければならないという
  • そして決めたら、ぶれないこと。しつこく言い続けること。確かにYさんは、自身が大事だと思った最大5つくらいのポイントについては、皆が辟易するほど言い続けていた
  • 目標は、皆が想像しているよりも高めに言うこと。特に業績か下降局面で、皆が対前年でマイナスになると思っているようなときも、プラスで目標を打ち立てる。但し、言いっ放しではなく、どうやったら達成できるか、具体的なヒントを示してやる。そしてごく一部でも良いので、成功体験を積ませる
こうして書いてみると、至極当たり前のことのようだが、それをただ講釈するのと、やり切ったあとに振り返るのとでは、まったく別のことである。

更に、事を進める上での人事施策にも触れて下さった。
  • まずは、皆が何をインセンティブにしているかを理解すること。
  • 次に、戦略遂行のために、新しいインセンティブを導入すること。特に営業には、わかりやすいインセンティブが重要。
  • 象徴的な人事も必要。その中には、結果として懲罰的な人事も含まれることがあるが、その場合は世論形成を慎重に待って自分で決める。誰かに相談したりはしない。
  • 皆ができないと思っている中で、リスクを負って旗を振れる人間は大切にする。
  • 担当者レベルには、頑張る方向を与える。具体的には、考える力で勝負するタイプと、ガッツと手数で勝負するタイプ、自分がどちらで頑張るかを選ばせる。人は自分で選んだものならば頑張れる。
彼がリーダーシップを振るった同メーカーは、主力製品の抜本的な改善を成し遂げ、当たり前のようになっていた販売価格の下落も食い止め、コア事業の大幅な収益改善を達成した。もともと自信の強い(ように見える)方だが、その自信がより深くなっているようであった。
「メーカーであれば、どこに行っても経営者はやれる」
と言い切っていた。
もちろん、トヨタや松下のような大企業ならば、組織経営の複雑さが違うので別のスキルが求められるような気がするが、社員数にして2,000人くらいまでなら、本当にどこでも経営者として切り盛りされるだろうと、失礼ながら想像していた。

日本ではまだ数少ない、プロ経営者。
そうした方と実際に仕事が出来、こうして身近に言葉を交わすことができるのは、大変な幸せだと、改めて思う。

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経営コンサルタント
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世の中を素直に見ることが苦手な関西人。
MITスローン校でのMBA、プライベート・エクイティでのインターン、アパレル会社SloanGearの経営、そして米国での生活から、何を感じ、何を学ぶのかー。

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