「 Mock interview ...何が親切なのか 」
10月も後半に入り、2年生は就職面接のピークが迫っている。
コンサルティング業界を目指す学生は多い。
彼らの多くが躓くのが、ほとんどのファームが一次面接に採用している形式"case intervew"である。
「○○駅前のコーヒーショップの売上を倍増させたい。どうすればよいか?」
「日本国中の鉛筆の本数は何本と推定されるか?」
などの「課題」が面接官から示され、候補者はその場で適宜仮定をおきながら論理を構成し、結論を導く。
ある程度の定石というか、思考のステップや論理構成の型のようなものがあり、それに慣れていないと苦労する場合が多い(super smartならば自然にできてしまうのかもしれないが、少なくとも私は苦労した)。
ということで、練習が必要なわけだが、スローンではManagement Consulting Clubが中心になってコンサルティング会社で働いたことがある学生、あるいは昨夏にインターンを経験した学生を「面接官」として組織し、このcase interviewの模擬練習(mock interview)を開催している。通常、練習する側が2年生なこともあり、面接官役も2年生から選ぶのだが、私はちょっとした成り行きから面接官役に加わることになった。
模擬面接は昨日行われた。
金曜日の午後、30分ずつの模擬面接を4人に対して行った。私がnative English speakerでないことを考慮され、担当に回されたのはすべて非米国人(具体的にはアルゼンチン人、ベネズエラ人、ドイツ人、フィリピン人)。
全体に、議論が抽象的になり、深みというか、現実感を伴った面白みがなくなりがちであったが、少なくとも日本人学生に比べれば随分慣れていて、思考スピードも早いという印象をもった。
そんな中でも、残念ながら甲乙ははっきりしている。
もちろん担当した4人の相対評価をするのが私の「仕事」ではなかったが、それでも差は見えるし、歴然としている。それは昨日の時点でのcase interviewの出来という観点からも、今後練習を積むことによる改善可能性という観点からもそうである。そして、その双方の点から「ちょっとしんどいかな」と感じた学生には、どうアドバイスして良いか、ちょっと戸惑う。
今日はそんな学生の一人から、昨日の模擬面接の謝辞とともに、非常に勉強になったので日を改めてもう一度やってもらえないか、という打診を受けた。
正直に言えば、その彼の場合、あと2-3回練習したところで大手ファームからオファーを受けるのはしんどいように思われた。
もちろんコンサルティング、もっと狭めていえばcase interview的な思考に向いていないというだけのことだから、もともとエンジニアである強みを活かして事業会社に応募すれば、きっと良いオファーも得られるだろう。私から見ればむしろそちらに注力した方が良いように思われた。
とはいえ、一度(それも30分!)会っただけの人物で、彼のこれまでのキャリアの詳細とか、彼がなぜコンサルティングファームを目指すのかとか、何も聞いていないわけで、いきなり「あんた、コンサル向いてないよ」と言うのは失礼極まりないし、そもそも受け入れられないだろう。なにより、それほど他人の将来を左右する権利は私にはない。
というわけで、来週もう一度会う約束と、それまでにやっておいてほしい頭の体操をメールで伝えた。
これが本当の親切なのか、自分でもよくわからないが、「勉強になった」という彼の言葉が真実ならば、私自身はせめてその言葉で救われる思いがした。
コンサルティング業界を目指す学生は多い。
彼らの多くが躓くのが、ほとんどのファームが一次面接に採用している形式"case intervew"である。
「○○駅前のコーヒーショップの売上を倍増させたい。どうすればよいか?」
「日本国中の鉛筆の本数は何本と推定されるか?」
などの「課題」が面接官から示され、候補者はその場で適宜仮定をおきながら論理を構成し、結論を導く。
ある程度の定石というか、思考のステップや論理構成の型のようなものがあり、それに慣れていないと苦労する場合が多い(super smartならば自然にできてしまうのかもしれないが、少なくとも私は苦労した)。
ということで、練習が必要なわけだが、スローンではManagement Consulting Clubが中心になってコンサルティング会社で働いたことがある学生、あるいは昨夏にインターンを経験した学生を「面接官」として組織し、このcase interviewの模擬練習(mock interview)を開催している。通常、練習する側が2年生なこともあり、面接官役も2年生から選ぶのだが、私はちょっとした成り行きから面接官役に加わることになった。
模擬面接は昨日行われた。
金曜日の午後、30分ずつの模擬面接を4人に対して行った。私がnative English speakerでないことを考慮され、担当に回されたのはすべて非米国人(具体的にはアルゼンチン人、ベネズエラ人、ドイツ人、フィリピン人)。
全体に、議論が抽象的になり、深みというか、現実感を伴った面白みがなくなりがちであったが、少なくとも日本人学生に比べれば随分慣れていて、思考スピードも早いという印象をもった。
そんな中でも、残念ながら甲乙ははっきりしている。
もちろん担当した4人の相対評価をするのが私の「仕事」ではなかったが、それでも差は見えるし、歴然としている。それは昨日の時点でのcase interviewの出来という観点からも、今後練習を積むことによる改善可能性という観点からもそうである。そして、その双方の点から「ちょっとしんどいかな」と感じた学生には、どうアドバイスして良いか、ちょっと戸惑う。
今日はそんな学生の一人から、昨日の模擬面接の謝辞とともに、非常に勉強になったので日を改めてもう一度やってもらえないか、という打診を受けた。
正直に言えば、その彼の場合、あと2-3回練習したところで大手ファームからオファーを受けるのはしんどいように思われた。
もちろんコンサルティング、もっと狭めていえばcase interview的な思考に向いていないというだけのことだから、もともとエンジニアである強みを活かして事業会社に応募すれば、きっと良いオファーも得られるだろう。私から見ればむしろそちらに注力した方が良いように思われた。
とはいえ、一度(それも30分!)会っただけの人物で、彼のこれまでのキャリアの詳細とか、彼がなぜコンサルティングファームを目指すのかとか、何も聞いていないわけで、いきなり「あんた、コンサル向いてないよ」と言うのは失礼極まりないし、そもそも受け入れられないだろう。なにより、それほど他人の将来を左右する権利は私にはない。
というわけで、来週もう一度会う約束と、それまでにやっておいてほしい頭の体操をメールで伝えた。
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性別:
男性
職業:
経営コンサルタント
趣味:
旅行、ジャズ鑑賞
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世の中を素直に見ることが苦手な関西人。
MITスローン校でのMBA、プライベート・エクイティでのインターン、アパレル会社SloanGearの経営、そして米国での生活から、何を感じ、何を学ぶのかー。
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