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「 Latin America trip 5 Sacred Valley of Inca ...インカと現在との接点 」
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ホテルのドライバーを借り切って、この日はクスコ周辺の遺跡をまわる。インカの聖なる谷(Valle Sagrado de Los Incas)とも呼ばれる地域で、標高6,000m級の山々に囲まれた標高3,000m前後の高原に、かつてのインカ帝国時代の遺跡や、当時から続く村々が点在している。首都クスコの後背地として帝国の食糧供給を支え、また周辺民族の侵入を防ぐ軍事的役割も担っていた地域である。作物はトウモロコシや野菜が中心で、植生も日本やアジアの田園地帯とはかなり異なるはずなのだが、田園や緑の山並の風景はどことなく懐かしく、快晴の天気も手伝って非常に清々しい。
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最初に訪れたのは、ピサック(Pisaq)の街。谷間に開かれた田園風景と現在の集落を見下ろすように、遺跡と段々畑が丘の斜面に築かれている。
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マチュピチュに似た石組みの遺跡を散策していると、ガイドを自称する男性に出会う。10ドルで案内させてくれ、と言ってきたが、既に遺跡の半分を見終えていたので、5ドルで残り半分だけ案内してもらうことにする。ただ、ガイドといっても英語が話せるはずもなく、説明は当然のようにスペイン語。それをドイツ人のRobinが、台湾人のSteveと日本人の私のために、英語に訳してくれる。語学の力というのはやはり凄いと、当たり前のことをふと思う。ガイド氏によると、インカ以前の時代には、現在集落が位置する谷底には畑があるだけで人家はなく、人々はみな山の斜面に住んでいたという。他部族の侵入に対する防衛と、水害などの自然災害の回避が目的らしい。斜面の集落は平民と貴族に地区に分けられていて、石組みの精巧さが異なる。確かに貴族が住んでいた地域の石は綺麗に四角く整形されているのに対し、平民地区の石は丸みをおびている。それにしてもよくまあこれだけ石を運んだものだ、と改めて思う。

麓の村には、土産物の市場が開かれている。もともとは地域の交易の場だったらしいが、今はお土産でいっぱいのようだ。リマやクスコの街中で買うよりも品揃えがよく、値段も安い。民俗衣装を着た家族をみかけたので写真を撮ったところ、チップを要求された。チップ払うから正面から写真を撮らせてくれ、と頼むと、きっちり営業スマイル。大したものだ。
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モライ(Moray)という遺跡は、インカ時代の農業試験場の跡。窪地を利用して円形に作られた段々畑で、大きいところでは深さ30mにも達する。最上層と最下層では気温差が摂氏5度以上もあるらしく、そうして創り出されたmicro climateを利用して、それぞれに適した作物を研究していたらしい。インカが山岳農業のプロであったことが良くわかる。
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またその近くにあるマラス(Maras)という町の郊外には、インカ時代以前から続く塩田が今も現役で活躍している。山に湧く高塩分の温泉を棚田に似た階段状の小池に流し込んで、天日で水分を蒸発させて残った塩の結晶を採取する仕組み。山の生活で課題となる塩分の確保のために考え出された方法である。600年以上に渡って拡張が続けられ、今では全長数km、小池の数は4,000近いという。何より、今でも実用に供しているところが凄い。
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最後の訪問地チンチェーロ(Chinchero)に着いた頃には、陽が西に傾き始めていた。かつてのインカの要塞は基礎だけを残して破壊され、その上にキリスト教の教会が建てられているが、インカ時代からの遺構である街の道路には中央に水路が穿たれていて、今でも活用されている。教会前の広場には、ミサが開かれる毎週日曜日に市がたって、現地の人の日常生活を支えているらしい。
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インカ文明の奥深さ、自然の豊かさを堪能し、またインカから現代へと続く人々の生活の繋がりを感じられた、充実した一日となった。

明日からRobinと別れ、チリに向かう。スペイン語の勉強をしなければ・・・。


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経営コンサルタント
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世の中を素直に見ることが苦手な関西人。
MITスローン校でのMBA、プライベート・エクイティでのインターン、アパレル会社SloanGearの経営、そして米国での生活から、何を感じ、何を学ぶのかー。

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