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「 Latin America trip 2 Nasca ...砂漠の巨大落書き 」
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早朝4時に起きて、リマから444km離れたナスカまで日帰り旅行。勿論、目当ては地上絵である。バスを乗り継いで行き一泊旅行にすればむしろ安く上がるのだが、旅程を優先し、往復車をチャーターした。
夜明け前のリマを発って、街を抜けると、すぐ砂漠になる。行く道は、パン・アメリカン・ハイウェイ。南米大陸の太平洋側を縦断する、物流の大動脈である。沿道はほとんどの部分が見渡す限りの砂漠。
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時折、貧相な町が現れる。平屋ばかりの家々は、完成すると課される税金(固定資産税?)を避けるために、あえて作りかけのような状態で放置されている。そのため町並みは雑然として、みすぼらしい。
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最初の1時間ほどは、眠気を覚まそうとするかのように会話を続けていたが、片道5時間半も車に揺られていると、さすがに会話も尽きる。景色も単調で、どうしても眠気が襲ってくる。そしてウトウトとしていると、砂漠の真ん中で車が止まった。見上げると、鉄骨で出来た簡単な展望塔がある。地上絵を見おろすためのものだ。
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30円ほどの入場料を払って登ると、塔の両側に手と木の絵が描かれていた。絵の大きさはそれぞれ20m四方ほどだろうか、大きすぎて地上からでは絵の様子がすぐにはわからない。
IMG_1926.jpg
またそこから少し離れた丘の麓で、車の運転手に言われて屈んでみると、そこから何十キロと離れた遠くの山陰まで、まっすぐに線が延びていた。
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話には聞いていたが、さすがにスケールが大きい。誰が何のために書いたのか、勿論誰もわからないのだが、誰もわからないことなんか、世の中にいくらでもある。しかしいざ現場に立ってみると、何とも言えない焦燥感というか気味悪さというか、不思議な気持ちになる。
そこからさらに車を走らせ、砂漠のオアシス都市であるナスカの市街地を抜けて、空港に向かう。地上絵見物のセスナを飛ばすだけの、観光用空港である。
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当然、小屋のような「空港ビル」にいるのは観光客ばかり。いくつかの会社がセスナを運行しているようだったが、価格はだいたい$55ほど。
1時間ほど待って、我々は6人乗りのセスナに乗った。
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乗り込むや否や、シートベルトを装着し終えるより早く、すぐに出発。エアコンも何もないプロペラ機である。本当にこんなものが飛ぶのか、とすら思っているうちに、フワっと機体は宙に浮き上がった。意外と安定している。色々な口コミや文字情報で、ナスカの遊覧飛行は酔うと脅されていたが、大したことないな...
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…と思っていると、一つ目の地上絵が近づいてきた、とパイロットの声。その直後、右側の乗客が眼下の地上絵を視界に収めやすいように、機体は右に旋回。そして今度は左側の乗客に見安いように左に急旋回。この左右旋回が非常にキツい。早速一人の乗客がKO。水平飛行に戻ると楽になるが、暫くするとまた左右急旋回。これを何度か繰り返していると、確かに気持ち悪くなる。すぐにもう一人の乗客もKO。肝心の地上絵は確かに一見の価値があるのだが、おお、と感動した瞬間に吐き気がきて、感動が霧消してしまう。後で写真をみて「復習」するしかなさそうである。30分ほどの遊覧飛行の後、空港に帰還。写真は着陸の瞬間。こういう角度で飛行機の外をみることもなかなかない。
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夜はリマに滞在しているスローンの友人を交えて3人で食事。彼が予約してくれたのは、市街地から多少離れた、海辺の洒落たレストラン。ガイドブックなどには載っておらず、土地勘がないと行けない店だが、東京でもやっていけそうな装いと味。波打ち際のテラス、木目と白・黒・赤でコーディネイトした空間と、男3人で食事をするのが恥ずかしいような演出である。周囲の客は白人ばかり。東洋系はSteveと私だけで、そういう意味でも浮いていた。昼間見たスラムのような町並みと同じ国とはとても思えないその食事の時間は、カネがあれば良い暮らしができる南米途上国の一面を垣間見させてくれた。


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HN:
Shintaro
性別:
男性
職業:
経営コンサルタント
趣味:
旅行、ジャズ鑑賞
自己紹介:
世の中を素直に見ることが苦手な関西人。
MITスローン校でのMBA、プライベート・エクイティでのインターン、アパレル会社SloanGearの経営、そして米国での生活から、何を感じ、何を学ぶのかー。

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