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「 Welcome back! …無事帰還 」
 無事ボストンに帰還!
といっても、アフリカから帰ってきた我々のことではない。
友人の、ある日本人女性のことである。

名前をAさんという。
スローンの同級生でSloanGearのメンバーでもあるマレーシア人のWK君と予てより交際していた彼女は、昨年の夏にボストンにやってきた。我々家族としても、二人が我々と同じWestgateに住むというので、大歓迎だった。一部上場大手企業を退職しての渡米であり、勿論WK君との将来も真剣に考えてのことだろうが、正式に配偶者ではないためビザが取得できず、彼女は3ヶ月以内滞在OKのビザなし渡航プログラムを利用して滞在していた。良くある話であり、3ヶ月ごとに一度米国から出て入国し直せば、また3ヶ月間は滞在できる。彼女も同様に考え、昨年の11月だったと思うが、一度フランスに渡って数日を過ごした後、ワシントン経由でボストンに戻ろうとした。ところが、ワシントンの入国審査で色々と難癖をつけられて入国を許可されず、乗ってきたパリからの飛行機に押し戻されて、強制国外退去となってしまったのだ。
仕方なく独りでボストンに戻ってきたWK君から事情を聴いたときには、信じられない思いだった。それからWK君は、何とか状況を変えるために精力的に動き回ったのだが、それからまた信じられない事実に直面する。まず米国在住歴の長い外国人スローン生に相談すると、皆それぞれに弁護士を紹介してくれた。彼らが皆、弁護士を雇っていること自体驚きなのだが、紹介されるのはただの弁護士ではなく移民・出入国問題専門の弁護士。皆専門分野に応じて複数の弁護士と付き合っているのである。そしてこういう専門弁護士がいること自体、こうしたトラブルがいかに多いかを暗示している。また何か力になってくれないかと、ボストンの総領事館にも言ってみた。結論としては既に国外退去になってしまった以上総領事館としては何も出来ないということだったのだが、驚いたのは日本人が入国審査で米国入国を拒否されるという「事件」は、年間約6,000件も起きているということである。これは米国だけでなく日本を含めほとんどの国でそうらしいのだが、入国審査官というのは入国可否判断において全権に近い強力な意思決定権限をもっており、彼らがクロといえばクロであり、一旦クロと言ったものを覆すことはほとんど不可能らしい。

そんなわけで、WK君とAさんは暫く離れ離れとなり、WK君はスローンが冬休みに入るとすぐに日本に向かい、Aさんのご両親に謝罪(もちろんWK君が直接悪いわけではないのだが)。二人は意を決して冬休み中に入籍、それを踏まえてAさんは学生配偶者のビザであるF2を申請、通常より随分と長い審査・手続きを経て3月末にやっとビザが交付された。そして東部時間の昨日、遂に日本を出発。万が一に備えて荷物は客室持込のみとし、入国審査を受ける経由地も縁起の悪いワシントンは避けるという「万全」の構えで臨み、無事国境を通過、今晩晴れておよそ5ヶ月ぶりにボストンの地に降り立ったのである。

結果だけみれば、雨降って地固まる、で、二人の関係はこの一件を経てこれ以上ないくらいに強くなったし、また二人で一緒に暮らすことができるようになったので、それはめでたいのだが、それにしても我々外国人の生活の不安定なことか。基本的には米国に歓迎されているわけではなく、我々が許可された滞在目的以外に一切余計なことをするつもりがなく、許可された期間内に必ず退去する、ということを立証できなければ、有無を言わせず摘み出されるのである。不条理というか、なんとも恐ろしい話である。

ともあれ、Aさん、お帰りなさい。
そして、ご結婚おめでとうございます。

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HN:
Shintaro
性別:
男性
職業:
経営コンサルタント
趣味:
旅行、ジャズ鑑賞
自己紹介:
世の中を素直に見ることが苦手な関西人。
MITスローン校でのMBA、プライベート・エクイティでのインターン、アパレル会社SloanGearの経営、そして米国での生活から、何を感じ、何を学ぶのかー。

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