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「 Canada Trip ...北国の秋とフランスの薫り 」
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秋学期は、毎月1回は、月曜日が休日になる。
10月はColombus Day、11月はVeterans Dayで、いずれも第二月曜日。祝日のない9月も、Student Holidayとして22日が休みになっている。今年は金曜日に需要を入れていないので、月曜日が休みになると4連休である。
行楽の秋、じっとしている手はない。

というわけで、秋学期の家族旅行第一弾として、カナダ・ケベック州を車で回ってきた。
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19日 Cambridge ⇒ Quebec City (約7時間+休憩)
20日 Quebec City ⇒ Tremblant (約4時間+休憩)
21日 Tremblant ⇒ Montreal (約2時間+休憩)
22日 Montreal ⇒ Cambridge (約5時間半+休憩)
という、総走行距離約1,000マイル(1,600km)の行程である。

初日は、高速道路をひたすら北上し、陸路国境を越えてセント・ローレンス川の南岸をさらに北上、ケベック・シティーに向かう。
沿線の景色は、期待したほどではなかった。米国内はまだ道も良く、途中州立公園を抜ける場所などがあり、目を楽しませてくれたが、カナダ領に入ってからは舗装が悪く、沿線の風景も貧相。地図でみるとセント・ローレンス川に沿って走っているようにみえる道も、実際に走ってみると川は全く見えない。ドイツのライン川沿いの道のような、川面と森に挟まれた道を想像していたので、正直がっかりした。
しかしケベック・シティーは、異国情緒たっぷりで、そんな落胆を十分に癒してくれた。北米には極めて珍しい(というか米国・カナダでは唯一の)城壁都市で、1608年設立というから、1630年に清教徒がボストンやケンブリッジの町を開いたのよりも古い。街並みもヨーロッパ風で、英国風のボストンとは明確に異なり、散歩が楽しい。
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宿泊したのはLe Château Frontenacという古城ホテル。セント・ローレンス川、旧市街、河港を見下ろすロケーションにある超人気ホテルで、日本からのツアー旅行でも目玉として組み込まれていたりするらしい。5-6階建、半径50メートルほどの回廊型の建物と、その中央に15階ほどの高さの城館が配置されていて、とにかく巨大。ホテル内を案内するツアーは50分を要するという。お値段も子連れで泊まれる部屋となると一室500ドルを軽く超えたが、従業員のサービスも良く、満足。
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二日目はセント・ローレンス川の北岸を南西に進み、モントリオールの北郊をかすめつつ、北に折れてスキーと紅葉の名所ローレンシャン高原に向かう。高原の最も奥(つまり北)にあるTremblantは、日本で西武グループが開発した苗場のような、地場の大手デベロッパーが開発したリゾート地。しかし、当地の休暇の過ごし方の違いも影響しているのだろうが、日本のスキーリゾートに比べると長期に滞在しても楽しめるように、工夫が凝らされている。
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西武グループなどと異なり、デベロッパー自体は賃借モデルに特化していて、ホテルやレストランは皆テナントとして入っている。但しリゾート全体としての景観を損なわないように、ホテルなどの建物を含めた町全体のハコモノはデベが開発しているようで、自然に、かつ機能的にできている。地下に張り巡らされ各ホテルのロビーに直結している共同駐車場などは、デベのリーダーシップがなければ建設・管理できないだろう。また自然を活かしたアトラクションも豊富で、オフシーズンでもそれなりに遊べる。ホテルも、ウェスティン、ヒルトン、マリオットなどの有名ホテルチェーンが一通り入っていて、それらが競争することで良心的な価格とサービスが提供されている。我々が滞在したヒルトンの部屋(写真)はロフト式で、1階にはキッチン、ダイニングテーブル、ソファーなどが備え付けられ、ロフトにベッドが配置されていて、非常に広々としていた。これで朝食付きで一部屋175ドル。オフシーズンとはいえ、実にお得である。
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三日目は山を降り、モントリオール市内へ。
モントリオールはカナダで二つしかない100万都市の一つで、万国博覧会、オリンピックも開催されたことのある「世界的大都市」である。しかし旧市街は古いフランス式の街並みを残し、どこか枯れたような印象を受ける。
宿泊したのは、その旧市街にあるSaint Sulpice Hotel Montrealというホテル。独立系のホテルで、インターネットで知って訪れたのだが、これが素晴らしかった。恐らくこれまで200近いホテルに泊まったと思うが、設備・サービス・値段のバランスにおいてその中でも(日本の旅館を除いて)トップ3に入るだろう。部屋はいずれも非常にゆったりと作られており、我々の部屋もベッドルームとリビングが分かれていた。内装やアメニティーにも細かい気遣いがみられ、過ごしやすい。従業員のサービスもプロフェッショナルながら温かみがあり、非常に気持ちが良い。モダンなレストランでのビュッフェ式朝食がついて一室200ドルちょっと。一人当たりの値段ではないかと疑ったほどである。
そしてこれはケベック・シティでもそうだったが、夕食は素晴らしかった。家族連れでも入れる、一人50~70ドルのレストランを利用したが、素材、味付けとも最高。米国の生活でこうしたものへの期待値が下がっているからかもしれないが、とにかく満足度が高かった。
最近はそうでもないらしいが、米国人はカナダ人を多少低く見るというか、小馬鹿にしたようなところがある。かつてコンサルティング・ファームの新人トレーニングで、同じチームになったテキサスのやんちゃ坊主がカナダ人チームメイトをからかって、危うく暴力沙汰になりかけたこともある。しかし、レストランやホテルなどのサービス業の質は、カナダ(ケベック、といったほうが正確か)の方が比較にならないほど高い。フランス文化の影響、という説明がそれなりにもっともらしく聞こえるが、それだけだろうか。これだけ地理的に近いのだから、米国も、少なくとも都市部だけでも良いから、こうしたサービス業の質に倣ってほしいと思うが、それは英国人にフランス人のようになれというような無理難題なのだろうか。

四日目、モントリオールを後にして南下、国境を越えてバーモント州に入ったが、昼食は選択の余地なくマクドナルド・・・。そのときの気持ちは、恐らくお察しいただけるだろう。


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男性
職業:
経営コンサルタント
趣味:
旅行、ジャズ鑑賞
自己紹介:
世の中を素直に見ることが苦手な関西人。
MITスローン校でのMBA、プライベート・エクイティでのインターン、アパレル会社SloanGearの経営、そして米国での生活から、何を感じ、何を学ぶのかー。

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