春学期が始まってからは、ほとんどの教科で、3-4人のチームを作って、課題にあたることが求められている。昨年の秋学期のように学校側から指定された各教科共通のCore Teamではなく、学生が勝手に組織する勝手チームであり、教科によってメンバーも異なりうる。せっかくなので、Core Teamのメンバーでなかった学生、かつできるだけNative Speaker(ないしは英語圏で教育を受けた連中)と組むようにしている。
そんな中で、Finance IIという講座のチームは、唯一米国人がいないチームになっている。私の他はマレーシア人、台湾人、タイ人で、アジア連合状態である(もっとも、マレーシア人は英国で、台湾人は米国でそれぞれ教育を受けている)。米国人はいないが、国籍もバックグラウンドも多様で、面白い。
今日そのチームで行った議論は、象徴的であり秀逸だった。
課題は、ある卸売業の会社が成長に伴う運転資金の増加から資金調達の必要に迫られており、それに対して必ずしも十分な信用枠が銀行から与えられていない、という想定で、その資金繰りを解決するためにどういう対策を提案するか、というものであった。
これに対し、私はコンサルタントの習性からか、「そもそものオペレーションを見直して、在庫回転期間や売上債権回収期間を短縮し、運転資金そのものを減らすべきだ」と提案。
一方タイ人は「いやいや、銀行と話し合うべきだ。銀行から与えられている信用枠や貸付条件はわかるが、交渉すればそんなモノは変えられる」
また、ゴールドマンサックスからインターンの内定を得ている台湾人は「増資すりゃあいい。株式公開でもすればあっという間に金が集まる」
最後にマレーシア人は「オーケー、分かった。じゃあ、全部やろう」
・・・よくもまあ、こんなに意見がわかれ、かつそれぞれが各個人の背景を色濃くあらわすものだ。
勉強以前に、その「典型的な多様性」に笑ってしまった。
MITスローン校でのMBA、プライベート・エクイティでのインターン、アパレル会社SloanGearの経営、そして米国での生活から、何を感じ、何を学ぶのかー。
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