「 Latin America trip 13 Torres del Paine 2 ...落ちる氷河 」
ハイキング二日目。お約束どおり、朝から足が鈍い筋肉痛だが、えいっ、と外に出る。天候は快晴、とはいかないが、風がない分だけ前日より随分と温かく感じる。しかし予報ではまた雨が来るらしく、油断できない。
前日はロッジの西方グレイ湖の奥にある氷河を見に行ったが、今日は北にそびえるパイネ山を東に回りこんで、山麓にあるフランシス氷河、そしてその東のマスカラ山を見に行く。
最初の7km半ほどは、比較的なだらかで歩きやすい道程。左手にパイネ山を見ながら、茂みや小川の中を歩く。ときおり、パイネ山の雪解け水が作り出す細く長い滝がみえる。
出発から2時間弱で、イタリアーノ・キャンプに到着。雪解け水を集めて流れる川の音とマイナス・イオンに癒される。
小休止の後、パイネ山とマスカラ山の間の沢を登って、さらに高地にあるブリタニカ・キャンプを目指す。水の流れに逆らって岩場をよじ登る、文字通りの沢登りである。一気に標高400mほどを登るのだが、足場が悪く、かなりつらい。なんとか登りきり、樹木に覆われた尾根道を進むと、急に視界が開け、岩場で覆われた高台に出る。ここからの眺めは素晴らしい。一方には青い氷河と白い万年雪を湛えたパイネ山、そこから垂れる幾筋かの滝と、それらを集めて眼下を流れる激流、そしてもう一方にはショート・ケーキのように異なる地質の層を重ねたマスカラ山の独特の景観が迫る。どんよりとした曇り空が残念だが、それでも多様・多彩な自然は凄い迫力で迫ってくる。
そこから更に1時間ほど歩いて、ブリタニカ・キャンプに至る。キャンプ場の中でもかなり奥地にあるため、トイレを含め、設備らしいものは何もないが、ともかくそこで昼食にする。昼食のメニューは前日とまったく同じサンドウィッチ。それでも腹が減っていればなんでも食えてしまう。食べていると、空模様が怪しくなってきた。雨が近づいているのかもしれない。結局Steveと話し合った末、そこで引き返してロッジに戻ることにした。
帰路、また前述の高台で一休み。パイネ山の氷河を眺めていると、轟音とともに雪崩が起きた。頂上に近い山腹で起きた雪崩は、滝となって崖から流れ落ち、数段それを繰り返して緩斜面で止まった。5分程流れが続いたが、やがて流れの弱まった滝もそのまま凍りつき、全てが静止した。およそ20-30分に一度、こうした大小の雪崩や氷河の崩落が起きている。フィクションでは作り出せない、生の迫力である。
ロッジまであと6kmほどとなったところで、風雨が厳しくなった。あの沢道を風雨の中で下ることを想像すると、早く引き返して正解だったと胸をなでおろす。そして横殴りの雨でびしょ濡れになりながら、午後5時前にロッジに到着。全26km、8時間のハイキングであった。前日と合わせて総歩行距離48km。マラソン選手はこれに近い距離を2時間そこそこで走るのだろうが、とても人間業とは思えない。足がまさに棒のようで、シャワーをするのも一苦労である。
夕食後、暖炉のそばで寛いでいると、スローンから来たの?とインド系米国人のカップルに声をかけられた。友人がスローンの2年生にいるという。しばらくおしゃべりをしていると、女性の方は私と同じコンサルティング会社のシカゴオフィスでコンサルタントとして働いていることが発覚。こんな地の果てで同僚に会うとは・・・、パタゴニアは広いが、世間は狭い。
前日はロッジの西方グレイ湖の奥にある氷河を見に行ったが、今日は北にそびえるパイネ山を東に回りこんで、山麓にあるフランシス氷河、そしてその東のマスカラ山を見に行く。
最初の7km半ほどは、比較的なだらかで歩きやすい道程。左手にパイネ山を見ながら、茂みや小川の中を歩く。ときおり、パイネ山の雪解け水が作り出す細く長い滝がみえる。
出発から2時間弱で、イタリアーノ・キャンプに到着。雪解け水を集めて流れる川の音とマイナス・イオンに癒される。
小休止の後、パイネ山とマスカラ山の間の沢を登って、さらに高地にあるブリタニカ・キャンプを目指す。水の流れに逆らって岩場をよじ登る、文字通りの沢登りである。一気に標高400mほどを登るのだが、足場が悪く、かなりつらい。なんとか登りきり、樹木に覆われた尾根道を進むと、急に視界が開け、岩場で覆われた高台に出る。ここからの眺めは素晴らしい。一方には青い氷河と白い万年雪を湛えたパイネ山、そこから垂れる幾筋かの滝と、それらを集めて眼下を流れる激流、そしてもう一方にはショート・ケーキのように異なる地質の層を重ねたマスカラ山の独特の景観が迫る。どんよりとした曇り空が残念だが、それでも多様・多彩な自然は凄い迫力で迫ってくる。
そこから更に1時間ほど歩いて、ブリタニカ・キャンプに至る。キャンプ場の中でもかなり奥地にあるため、トイレを含め、設備らしいものは何もないが、ともかくそこで昼食にする。昼食のメニューは前日とまったく同じサンドウィッチ。それでも腹が減っていればなんでも食えてしまう。食べていると、空模様が怪しくなってきた。雨が近づいているのかもしれない。結局Steveと話し合った末、そこで引き返してロッジに戻ることにした。
帰路、また前述の高台で一休み。パイネ山の氷河を眺めていると、轟音とともに雪崩が起きた。頂上に近い山腹で起きた雪崩は、滝となって崖から流れ落ち、数段それを繰り返して緩斜面で止まった。5分程流れが続いたが、やがて流れの弱まった滝もそのまま凍りつき、全てが静止した。およそ20-30分に一度、こうした大小の雪崩や氷河の崩落が起きている。フィクションでは作り出せない、生の迫力である。
ロッジまであと6kmほどとなったところで、風雨が厳しくなった。あの沢道を風雨の中で下ることを想像すると、早く引き返して正解だったと胸をなでおろす。そして横殴りの雨でびしょ濡れになりながら、午後5時前にロッジに到着。全26km、8時間のハイキングであった。前日と合わせて総歩行距離48km。マラソン選手はこれに近い距離を2時間そこそこで走るのだろうが、とても人間業とは思えない。足がまさに棒のようで、シャワーをするのも一苦労である。
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経営コンサルタント
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世の中を素直に見ることが苦手な関西人。
MITスローン校でのMBA、プライベート・エクイティでのインターン、アパレル会社SloanGearの経営、そして米国での生活から、何を感じ、何を学ぶのかー。
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