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「 Sloan Innovation Period (SIP) ...どちらかといえばSloan Introduction Period 」
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スローンは年二学期制であるが、その秋学期と春学期それぞれの中間時期に1週間ずつ、Sloan Innovation Period、略してSIPと称する特別週間を設けている。通常のクラスが休講になり、宿題もなく、まったく普段とは異なる特別講義を聴く。数十種類提供される特別講義では、各教授が普段授業を取っていない人間にもわかりやすいように工夫しつつ最新の研究成果を説明したり、普段の授業ではカバーしきれていないリーダーシップに関する実習や理論の講習を行うことになっている。

名前だけみると、割と面白そうな講義が並んでいるのだが、先輩諸氏は「SIPには何にも期待しないほうがいいよ」と異口同音にアドバイスをくれていた。
そして実際に受講してみると、その意味が良くわかった。

講義は大きく分けると、3つのカテゴリーがあるように感じた。
①通常の教科の内容や、教授の研究内容の紹介。
②普段教鞭をとらない研究者や外部講師によるリーダーシップに関する講話。
③少人数でのプロジェクト体験。

これらのうち、①は文字通りあくまでも紹介なので、内容は浅く広くを旨としていて、講義の最後には決まって「もしこの手の話に興味があるなら、○○の授業を次の学期からでも履修してみてくれ」という宣伝が入る。その授業をとるかどうか(あるいはその教授の授業をとるかどうか)の判断の材料にはなるが、それ以上ではあまりない。
中には、例えばOperations Managementのように、教科内容の説明としての概論に加えて、博士課程の学生が教授とともに開発したソフトが実際に企業に提案され、導入されて、どのような成果をあげたのかが説明されたものもあり、この手の話は、少なくともコンサルティングをやっていた自分にとっては興味深かった。ただそれでも、多くの学生が「つまらなかった」とこぼしていたので、万人ウケはしていないのだろう。
②は、だいたいがつまらない。教える側に、教えるスキルや(と?)教えるコミットメントが足りず、だらだらとした話になりがちで、中にはほとんど耐え難く、学生が途中で出てしまうものもある。
③は、今回経験できなかったのでわからないが、希望すれば2年生が優先的に受講できるため、実質的には2年生向けのオプションだ。

以上の状況から、少なくとも1年生にとっては、SIPの実際的な意義は、やはり来期履修する授業・教授の品定め、ということになる。
SIP = Sloan Introduction Period、とでも改名した方が良さそうである。


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Shintaro
性別:
男性
職業:
経営コンサルタント
趣味:
旅行、ジャズ鑑賞
自己紹介:
世の中を素直に見ることが苦手な関西人。
MITスローン校でのMBA、プライベート・エクイティでのインターン、アパレル会社SloanGearの経営、そして米国での生活から、何を感じ、何を学ぶのかー。

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